バレント『言論の自由』書評②

　この度発行されましたジュリスト1408号に、鈴木秀美先生ご執筆による共訳書『言論の自由』の書評が掲載されました。どうもありがとうございます。

　「言論の自由に関する関連する様々な論点を、多国間比較を通じて体系的に解説した本書が邦訳されたことは、アメリカ法の圧倒的な影響を受けてきた日本の言論法研究の視野を広げるものであり、大きな意義が認められる。日本の学説は、表現の自由の『優越的地位』を説き、違憲審査の基準としていわゆる二重の基準論を支持してきた。ところが、こうした学説の主張は、とくに表現の自由については、判例においては採用されておらず、学説と判例の乖離は顕著になっているといわざるをえない。本書は、こうした日本の状況に一石を投じるものである。」