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京都大学大学院法学研究科・曽我部真裕(憲法・情報法)のページです。

曽我部真裕・林秀弥・栗田昌裕『情報法概説』(弘文堂,2015年)

 林秀弥(競争法),栗田昌裕(民法知財法)の両先生と執筆に取り組み,2015年末に刊行させて頂きました。

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【大目次】

第1編 総論
 第1章 情報法とその基本理念
 第2章 情報法の規律方法

第2編 情報流通の基盤
 第3章 通信と放送
 第4章 情報基盤をめぐる競争と規制
 第5章 媒介者責任

第3編 個人情報の保護と情報セキュリティ
 第6章 個人情報保護
 第6章補論 情報セキュリティ

第4編 違法有害情報
 第7章 わいせつ表現,児童ポルノ
 第8章 青少年保護
 第9章 名誉毀損・プライバシー
 第10章 著作権侵害

第5編 電子商取引
 第11章 電子商取引と消費者の保護
 第11章補論 携帯電話取引と消費者をめぐる課題
【事項索引・判例索引】

 

【詳細目次】
第1編 総論
 第1章 情報法とその基本理念
  第1節 情報法とはなにか
   Ⅰ.情報の生産・流通・消費に関する法としての情報法
   Ⅱ.マスメディア法やインターネット法との関係
   Ⅲ.他の法分野との関係
   Ⅳ.本書の守備範囲について
  第2節 情報法の基本理念
   Ⅰ.情報法の基本理念
   Ⅱ.3つの基本理念の概要
  第3節 表現の自由
   Ⅰ.総説
   Ⅱ.表現の自由はなぜ保障されるのか(保障根拠)
    【匿名表現の自由
   Ⅲ.表現の自由の内容はどのようなものか(保障内容)
   Ⅳ.表現の自由の限界とその違憲審査
 第2章 情報法の規律方法
  第1節 越境性と情報法
   Ⅰ.総説
    【グローバル企業と規制】
   Ⅱ.国内法の適用範囲
    【2015年個人情報保護法改正と越境性】
   Ⅲ.国際的な協力
  第2節 インターネットの分散性とプラットフォーム
   Ⅰ.インターネットの分散性
   Ⅱ.表現の自由の場としてのプラットフォーム
   Ⅲ.アーキテクチャによる規制
   Ⅳ.約款(利用規約)による規制
   Ⅴ.媒介者による規制と共同規制  
  第3節 表現の自由と自主規制
   Ⅰ.総説
   Ⅱ.インターネットにおける表現の自由と自主規制
   Ⅲ.報道倫理とマスメディアの自主規制
第2編 情報流通の基盤
 第3章 通信と放送
  第1節 表現と通信の区別
   Ⅰ.憲法上の区別
   Ⅱ.インターネットの位置づけ
  第2節 通信の自由と秘密
   Ⅰ.概要
    【迷惑メール規制法】
   Ⅱ.通信の秘密の内容
  第3節 放送の自由と規律
   Ⅰ.放送とは何か
   Ⅱ.放送法の構造
   Ⅲ.番組規制と放送の自由
 第4章 情報基盤をめぐる競争と規制
  第1節 情報流通における競争基盤としてのプラットフォーム
   Ⅰ.プラットフォームと二面市場
   Ⅱ.プラットフォームの概念
    【ICANN
  第2節 情報流通と競争法
   Ⅰ.はじめに
   Ⅱ.独占禁止法の基礎概念
   Ⅲ.独占禁止法上プラットフォームが問題となった事例
   Ⅳ.プラットフォームと二面市場についての競争法上の考え方
    【競争法とプライバシーの交錯】
   Ⅴ.検索プラットフォーム事業者に対する競争法による対処について
    【電子書籍プラットフォームをめぐる競争法上の諸論点】
  第3節 通信市場と競争
   Ⅰ.はじめに
   Ⅱ.電気通信事業の特質
    【NTT東日本事件:電気通信事業法独占禁止法の交錯】
   Ⅲ.通信市場の誕生─電電公社の民営化
   Ⅳ.電気通信事業法上の諸制度
    【電気通信市場におけるSMP規制のゆくえ】
    【「不可欠設備」理論】
   Ⅴ.現行非対称規制の課題
    【ユニバーサル・サービス】
  第4節 競争基盤を維持する政策的コスト─電波利用料
   Ⅰ.制度の概要
   Ⅱ.問題点
    【周波数オークション】
 第5章 媒介者責任  
  第1節 媒介者責任
   Ⅰ.刑事責任
   Ⅱ.民事責任
   Ⅲ.行政規制
    【オフラインの媒介者責任】
  第2節 プロバイダ責任制限法
   Ⅰ.総論
    【特定電気通信役務提供者と「プロバイダ」】
   Ⅱ.損害賠償責任の制限(3条・3条の2)
   Ⅲ.発信者情報開示請求権(4条)
   Ⅳ.プロバイダ責任制限法ガイドライン
第3編 個人情報の保護と情報セキュリティ
 第6章 個人情報保護
  第1節 個人情報保護制度の基礎
   Ⅰ.個人情報保護制度の背景
   Ⅱ.プライバシー権との関係
  第2節 個人情報保護制度の歴史
   Ⅰ.草創期
   Ⅱ.地方公共団体での条例整備
   Ⅲ.旧行政機関個人情報保護法
   Ⅳ.個人情報保護法,行政機関個人情報保護法等の制定
   Ⅴ.番号法の制定と2015年個人情報保護法改正
  第3節 個人情報保護法制の現状
   Ⅰ.個人情報保護法制の体系
   Ⅱ.個人情報保護法
   Ⅲ.行政機関個人情報保護法
    【情報公開法
   Ⅳ.番号法
 第6章補論 情報セキュリティ
   1 情報セキュリティの考え方 
   2 情報セキュリティ対策の体制整備
   3 個々の組織における管理責任  
   4 侵害行為の規制
第4編 違法有害情報  
 第7章 わいせつ表現,児童ポルノ
  第1節 わいせつ表現の規制
   Ⅰ.刑法による規制の概要
   Ⅱ.インターネットとわいせつ表現規制
  第2節 児童ポルノ
   Ⅰ.児童ポルノ規制をめぐる問題状況
   Ⅱ.児童ポルノ禁止法
    【児童ポルノブロッキング
 第8章 青少年保護
  第1節 総論
   Ⅰ.青少年の情報行動に関わるリスクと保護の必要性
   Ⅱ.青少年保護のための規制に関する憲法問題
   Ⅲ.体系について
  第2節 青少年健全育成条例
   Ⅰ.青少年健全育成条例とは
   Ⅱ.有害図書類規制
  第3節 青少年インターネット環境整備法
   Ⅰ.総説
   Ⅱ.概要
   Ⅲ.携帯電話フィルタリングに関する共同規制の枠組み
  第4節 その他の法律
   Ⅰ.コンテント・リスクからの保護
   Ⅱ.コンタクト・リスクからの保護
  第5節 自主規制
 第9章 名誉毀損・プライバシー
  第1節 名誉毀損
   Ⅰ.刑事責任
   Ⅱ.民事責任
    【現実の悪意の法理】
    【配信サービスの抗弁】
    【公正な論評の法理】
    【反論権】
  第2節 プライバシー侵害
   Ⅰ.はじめに
   Ⅱ.プライバシーの権利
   Ⅲ.その他の人格的利益
   IV.救済方法
   V.免責事由
   VI.インターネットとプライバシー
 第10章 著作権侵害
  第1節 著作物
   Ⅰ.著作物性
    【思想・表現二分論】
   Ⅱ.著作物の種類
  第2節 著作者
   Ⅰ.著作者の確定
   Ⅱ.職務著作
   Ⅲ.映画の著作物
   Ⅳ.共同著作物
  第3節 著作者の権利
   Ⅰ.著作者人格権
   Ⅱ.著作権
    【頒布権の消尽】
  第4節 著作権の制限
    【著作権の制限と利用者の権利】
   Ⅰ.私的使用のための複製(著作権法30条)
    【「自炊」と私的使用のための複製】
   Ⅱ.付随対象著作物の利用(著作権法30条の2)
   Ⅲ.検討・試験のための利用(著作権法30条の3・30条の4)
   Ⅳ.図書館等における複製等(著作権法31条)
   Ⅴ.引用(著作権法32条)
    【パロディ】
   Ⅵ.教育のための利用(著作権法33~36条)
   Ⅶ.障害者のための利用(著作権法37条・37条の2)
   Ⅷ.営利を目的としない上演等(著作権法38条)
   Ⅸ.報道のための利用(著作権法39~41条)
   Ⅹ.司法・情報公開のための利用(著作権法42条・42条の2)
   ⅩⅠ.放送事業者等による一時的固定(著作権法44条)
   ⅩⅡ.美術の著作物の原作品による利用(著作権法45条~47条の2)
   ⅩⅢ.情報機器の円滑な利用のための制限
  第5節 著作権の保護期間
  第6節 権利の活用
   Ⅰ.契約による利用
    【フリーソフトウェアと利用許諾契約】
   Ⅱ.裁定による利用
    【孤児著作物】
   Ⅲ.著作権の集中管理・信託
   Ⅳ.著作権の担保化
  第7節 権利侵害
   Ⅰ.一般的要件
   Ⅱ.直接侵害
    【侵害主体の拡張─カラオケ法理】
   Ⅲ.間接侵害
   Ⅳ.擬制侵害
   Ⅴ.権利侵害の効果
  第8節 著作隣接権
第5編 電子商取引 
 第11章 電子商取引と消費者の保護
  第1節 電子商取引に関する法令
  第2節 契約の成立とその効力
   Ⅰ.はじめに
   Ⅱ.契約当事者の確定
    【匿名・変名の契約】
    【基本契約と自動受発注システム】
    【決済手段の冒用】
   Ⅲ.契約の成立時期
    【発信主義の廃止――民法の一部を改正する法律案】
    【文字化けと意思表示の到達】
   Ⅳ.契約の効力
    【取消的無効から取消しへ―民法の一部を改正する法律案】
    【ノークレーム・ノーリターン】
    【約款規制と「定型約款」――民法の一部を改正する法律案】
    【製造物責任法PL法)】
  第3節 業法規制
   Ⅰ.特定商取引法
    【インターネットオークション】
    【迷惑メール防止法のオプトイン規制】
    【IT書面一括法】
   Ⅱ.景品表示法
    【コンプガチャ
   Ⅲ.その他の業法規制
    【医薬品のネット販売】
 第11章補論 携帯電話取引と消費者をめぐる課題
   1 はじめに
   2 携帯端末購入の仕組み
   3 携帯電話の2年拘束契約・自動更新条項
   4 SIMロック解除
   5 携帯電話の初期契約解除ルール  
   6 決済手段の多様化,仮想通貨の法的課題
【事項索引・判例索引】