曽我部真裕『反論権と表現の自由』
(出版社サイトより転載)
反論権と表現の自由
曽我部 真裕 (京都大学准教授)/著
2013年03月下旬予定
A5判上製カバー付 , 256ページ
定価 4,830円(本体 4,600円)
ISBN 978-4-641-13138-5
ヨーロッパ諸国に広く見られる反論権法を,その祖国であるフランス法を中心に歴史的・理論的に分析することでヨーロッパ型の表現の自由を支える論理を明らかにし,さらに,それを「鏡」として日本法を考察することにより,日本の表現の自由論に新たな光をあてる。
目次
第1章 プレス反論権法の歴史的展開
フランスにおけるプレスの自由の概観
法文の変遷/判例理論の確立
20世紀初頭の議論とその沈静化
第2章 プレス反論権法の現代的展開
新しい反論権
ルペンショックと判例の変化
第3章 視聴覚メディアの自由と反論権法の展開
フランスにおける放送反論権法の展開
反論権の「モデル」の問題とインターネット反論権法の成立
インターネット反論権法の内容
第4章 反論権を支える論理とそのプレスの自由との相克
反論者の権利・利益の保護により反論権法を正当化する議論
公衆の利益によって反論権法を正当化する議論/反論権法とプレスの自由
第5章 「自己像の同一性に対する権利」について
自己像の同一性に対する権利の法領域別概観
自己像の同一性に対する権利と他の人格権との関係
日本における自己像の同一性に対する権利
終 章 反論権と表現の自由