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Bienvenue sur le blog de masahiro sogabe

京都大学大学院法学研究科・曽我部真裕(憲法・情報法)のページです。

小谷順子ほか(編)『現代アメリカの司法と憲法』

小谷順子・新井誠・山本龍彦・葛西まゆこ・大林啓吾(編)『現代アメリカの司法と憲法―理論的対話の試み』(尚学社)

 新年開けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 慶應義塾大学の大沢秀介先生がこの度ご還暦を迎えられた(おめでとうございます)ということで,記念論文集が刊行される運びとなり,有難いことに寄稿の機会を頂きました。1つの章が主論と対論の組み合わせからなっているユニークな構成で,主論が先生の門下生筋の方々によるアメリカの観点からの論考であるのに対し,対論はそれ以外の方々による主に非アメリカの観点からの応答ということになっております。

 先生におかれましては益々のご活躍をお祈り申し上げるとともに,引き続きご指導のほどよろしくお願い申し上げます。

 以下,出版社サイトからの内容紹介です。

【内容】

 アメリカ社会における司法と憲法の役割は大きく,アメリカ憲法学では伝統的に両者の関係について,活発に論じられてきた。そして,従来,アメリカ国内で議論が完結していたアメリカの憲法学は今日,比較法的視点を取り入れたものへと変容しつつある。

 本書は,こうした状況をふまえ,一方の論者が現代アメリカの司法と憲法をめぐる諸論点を論ずる「本論」に,他の論者が他国の憲法理論の視点から,あるいは同じアメリカの別の角度からの議論を分析の道具とする「対論」を示し,「対話」を試みる挑戦的な企画である。

【目次】

1.連邦最高裁表現の自由

連邦最高裁における法廷意見の形成過程 小谷順子

-憎悪表現規制に関するR.A.V. v. City of St. Paul事件判決

Mode of Speech 駒村圭吾

-R.A.V. v. City of St. Paul 事件判決におけるスカリア法廷意見の可能性

2.表現の自由と制度

プレスの自由と制度 小林伸一

ヨーロッパ人権裁判所判例を通してみた「表現の自由と制度」の一断面 曽我部真裕

3.情報の流通と表現の自由

「囚われの聴衆」についての一考察 横大道聡

-A Reflection on “Captive Audience”

憲法上の権利としての消極的情報の自由 上村都

4.結社の自由

州立大学における平等加入方針と結社の自由 岡田順太

結社の自由論の諸相 井上武史

-アメリカとフランス,そして日本へ

5.社会法と司法

福祉国家」と憲法解釈 葛西まゆこ

-アメリカおける医療保険改革をめぐる論争を手がかりに

「社会国家」と憲法解釈 小山剛

6.議会と裁判所の憲法解釈

議会と裁判所の憲法解釈をめぐる一考察 新井誠

「議会と裁判所の憲法解釈」について 岩切大地

-イギリス人権法からの検討

7.憲法判断の先例拘束性

先例拘束の再定位 大林啓吾

憲法先例の生成と発展

先例拘束性と司法の権力 溜箭将之

補論-summary and comment 大林啓吾・溜箭将之

8.弾劾制度

アメリカ合衆国における弾劾されるべき罪の意義について 柳瀬昇

イギリスにおける裁判官の弾劾と規律 上田健介

9.グローバリズムと司法

憲法訴訟における外国法参照の作法 山本龍彦

-外国法の「普段づかい」?

グローバル化世界と人権法源論の展開 山元一